- 2015年5月6日
- サクマローレル
2015年5月9日追記:JRAの発表は誤報であり、予定通り乗馬になるとウインレーシングクラブから発表がありました。悪い予感が的中した!「ウインレーシングクラブ」
ウインバリアシオンは、5月3日に行われた天皇賞春 GI 芝3200m で左前浅屈腱不全断裂により競走能力喪失と診断され引退となった。輝かしい主役の裏には名脇役がいる。そんな名脇役としてオルフェーヴルのNo2として近年の競馬を盛り上げてきたのがウインバリアシオンだ。
物語は不良馬場の日本ダービーからはじまった
2011年、東日本大震災で日本が混乱している年に競馬界ではオルフェーヴルという怪物が皐月賞を勝利。
日本ダービーも圧倒的1番人気のオルフェーヴルが圧勝するかと思ったが、直線ものすごい手応えで抜け出してきたのはオルフェーヴルともう一頭、10番人気のウインバリアシオンだった。レースを見ると、この2頭がどれだけ力が抜けているか分かる。
個人的に三連単、三連復、馬連と全て的中した思い入れのあるレースなのだが、馬券を抜きにしてもこのレースがオルフェーヴルとウインバリアシオンの物語の始まりだった。
当時のウインバリアシオンに安藤勝己騎手はツイッターでこうつぶやいている。
馬も携わってた人も、本当にお疲れさんやね。オレが初めて乗った時から歩様は怪しかったくらい。よう今日まで頑張った。どっちも2着やったけど、ベストレースはダービー、悔いが残るのは菊花賞。オルフェーヴルを引き立てたけど、この馬も強かった。 https://t.co/WAVJykFvff
— アンカツ(安藤勝己) (@andokatsumi) 2015, 5月 3
オルフェーヴルという化け物がいなかったら、この馬はダービーだけでなく、様々なG1を制していただろう。
ゴールドシップやキズナよりも強い馬。
オルフェーヴルの引退に間に合った再戦!!
2012年の宝塚記念から1年5ヶ月、11月にウインバリアシオンは戻ってきた。
休み明けながら3着となった金鯱賞の次のレースはオルフェーヴルの引退レースとなる有馬記念。
日本ダービー、神戸新聞杯、菊花賞、と今までオルフェーヴルの2着が3回。最後に勝ちたいウインバリアシオンだった。道中はずっとオルフェーヴルをマーク。4角直線に入る頃にはオルフェーヴルが先頭。ウインバリアシオンも2番手から追うが届か結果はオルフェーヴルの圧勝。オルフェーヴルまた2着に終わった。
引退レースとなった天皇賞・春
2014年の天皇賞・春にはクビ差でフェノーメノの2着。奇しくもオルフェーブルと同じステイゴールド産駒だった。
2015年の天皇賞・春は道中異変を感じた福永騎手が追うのをやめてくれたおかげで大事にいたらなかった。馬運車にて運ばれていったウインバリアシオンを心配する声がネット上に集まっていた。私も、少しでも詳しい情報を知りたいとネットサーフィンをしていた。やはりファンが多かった。
左前浅屈腱不全断裂だった。
最悪は避けられたが、能力が落ちてきていたウインバリアシオンは限界だった。もう一度走る姿を見たいというファンよりも、圧倒的に無事に余生を過ごしてほしいという声の方が多かった。近年、ここまでファンに愛された馬はいるだろうか。
乗馬というニュース
種牡馬になってほしいというファンからの声が多かったが発表されたのは乗馬だった。
種牡馬としてオルフェーヴルの子ども達と再戦してほしいと感じていたファンも多くショックなニュースだった。
私もショックだったが、本日JRAの公式で発表されたのは一転して種牡馬になるというニュースだった。
誤報でないことを祈るが、今後、種牡馬として活躍してくれたら、今後何年も競馬界を盛り上げてくれることだろう!
ステイゴールドからのバトンタッチ
今年2015年2月に急死したステイゴールド。ウインバリアシオンのライバル、オルフェーヴルやフェノーメノの父。
彼もシルバーコレクターだった。最後に海外でG1勝利したおかげで種牡馬になれたが、同じような境遇のウインバリアシオンは、ステイゴールドのように立派な種牡馬になることができるだろうか。
是非、ダービーでオルフェーヴル産駒とウインバリアシオン産駒で再戦してほしい。